「おい。そろそろ起きろよ。」
ん〜… あと5分…
「ダメだ。朝飯出来てるぞ。早く起きろ。」
じゃー おはようのキスしてください〜
「甘えてんじゃねえ。」
そう言って、エプロン姿の日向さんはさっさと寝室を出て行ってしまった。
相変わらずツンデレだな〜vvv
ま、『デレ』部分は一度も見たことありませんけども。
ぬくい布団からようやく這い出して、俺は洗面所に向かった。
リビングを横切る途中、テーブルに朝食を並べる日向さんに「寝ぐセット」と笑われた。
鏡を見ると、なるほど確かに。こりゃすごい寝ぐセットだぜぃ。
顔を洗って軽く歯磨きをして、ええと、寝ぐセットは後で直すか…
「今日、何の日か知ってるか?」
エプロンを取りながら日向さんが俺に尋ねてきた。
今日??あれ?何かありましたっけ???ん?
「…お前、自分の誕生日だろーが。」
…あ。ホントだ。
「ホントだ、じゃねえ。」
もう歳とっても全然嬉しくないですからねえ…
椅子に腰かけると、味噌汁と焼き魚のいい香りがした。
おお。イッツジャパニーズ。
日向さんの味噌汁って絶妙でホント美味しいから大好きvv
今日の具は…ジャガイモと玉ねぎ。俺の大好物だv
「今日、早く帰ってこいよ。」
え?
「俺も早めに練習切り上げて帰ってくるから。」
あ、はい。珍しいですね。そんなこと言うなんて。
「だから、誕生日だろ。」
はい。
「店、予約した。」
…店?
え?それって、俺の誕生日お祝いしてくれるって、そういうことですか?
「……」
いただきます、と低い声で言って、日向さんはご飯を食べ始めてしまった。
こ… こ… これはっっ
照れてる?!!照れてるんですか日向さん?!!!
ついに『デレ』部分見ちゃったか?!!俺!!!
わっかりましたーーーー!!!
と、大声で返事をしたら、「うるさい。」と怒られてしまった…

ではでは、お出かけして参ります〜っっ
「おう。気をつけてな。」
ひらひらと手を振ってもらい、俺はマンションを後にした。



待ち合わせ5分前。
うん。バッチリだ。
「おはよ。待ったか?」
全然!!おっはよ〜松山vv
「なんか機嫌いいな。お前。何かいいことあった?」
まあね〜 ちょっとね〜vv
ふうん、と言って、何故だか一緒になって嬉しそうな顔をしてくれる。
ああ、やっぱかわいいなあvvv
「なあ、今日って誕生日なんだろ?」
え?!!な、なんで知ってるの??
「日向に聞いた。」
あ、そうなんだ。
「夜は日向とディナーなんだろ?」
うん。まあね。なんか珍しいことしてくれちゃって…
「だから、昼間は俺が貸し切らせてもらうことにしたから。」
にいっと笑って松山が言った。
かかかか貸し切らせてって… な、なにそれ…///
「どこ行こう?どっか行きたいとこある?どこでも付き合うぜ?」
えっ えっ きゅ、急に言われると困るけど…
ええと…
じゃ、じゃあ… 遊園地、とか。
「遊園地な!!」
ぎゅっと手を握って引っ張られた。
うわっ///嬉しいけど… 俺には日向さんという人がっっ
「昼間は、俺のもん、だからな。」
そう言って、松山は俺にキスをした。










「起きたか?」
「うん…」
ぼんやりと目を開けると、視界に入ったのは若島津…
って、当たり前か。
俺、一緒に住んでんだもんな。
「反町?どうした?」
「いや。なんか、すっげー贅沢な夢見ちゃった。」
若島津の胸に顔をうずめると、嗅ぎ慣れた俺と同じ洗剤の匂いがした。
髪をそっと撫でられながら、「どんな夢?」と耳元で囁かれる。
「日向さんと結婚してて、松山とデートする夢。」
「…そりゃ贅沢だ。」
「妬いた?」
「……」
若島津は俺の身体をぎゅっと抱きしめた。
そして
「誕生日、おめでとう。」
日向さんに言われるのも、松山に言われるのも嬉しいけど
「ありがと…」
やっぱり、お前に言われるのが一番嬉しい。

(完)


ミナ様に捧ぐ、おたおめ小説でございました!!
お誕生日おめでとうございます!!ミナ様☆
反町目線で日向さんと松山とわかしにお祝いしてもらいました。
今地味に健×反ブームで…(笑)

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